| Perfil de まゆごんちゃんまゆごんの育児日記FotosBlogListas | Ajuda |
|
|
03 de junho 南の島南の島の国内空港は立派な国際空港の脇にあった。一方は木造で、もう一方はコンクリートで出来ていた。薄暗いその木造家屋に入ると、カウンターに色あせたTシャツを着た現地の男性が立っていた。三流短大出の私は、たどたどしい英語で行き先を伝えた。日本国内でお一人様の得意な私も、海外でのお一人様は初めてだ。といっても、目的地で友人が待っているのだから、厳密にはお一人様ではないのだが、私は単純にも少し賢くなったような気がした。30分程、カフェで不味いコヒーを飲んでいると、さっきのお兄さんが出発を知らせに来た。お兄さんについて草むらの中の滑走路に向かって歩いていくと、ポーターが私の荷物をオンボロセスナに積み込んでいだ。同乗者はすでに乗り込んでいた。乗客は男性2名、女性1名、と私の計4名、みんな日本人だった。私はセスナの最後部に座った。機内は狭く私の左横は荷物、右横は薄っぺらな鉄板だった。さっきまでの誇らしさはどこに行ったのか、私はいきなり心細くなった。さっきの掘っ立て小屋から、アロハシヤツに短パン、白髪の老女がこちらに向かって歩いてきた。私はぼんやりと彼女を見ていた。 すると、迷うことなく彼女は、操縦席に乗り込み、ヘッドフォンをつけ、私たちに何やら話し出した。どう見ても50歳は超えている。60過ぎかも?この状況から見て、彼女が、パイロットらしい。私は驚いた・鼓動がかなり早くなったが、誰も話す相手がいない。血の気が引いていくのがわかる。 「婆さん平気かよ。あたし、ここで、死んだら一人なの?」 「今ならキャンセルできるかもしれない。でもキャンセルしてどうする?」 そんな不安顔の私と彼女の目が合った。 「Are you all right?」 微笑んだ彼女に私は微笑み返した。 「Yeah」 はったりではなかった。不思議に彼女の笑顔が鎮静剤のように私の心拍数を正常値に戻した。冷たく握り締めたのだろう。指に血が通っていく感覚を感じた。私は大きく深呼吸し、自分を笑った。本当は声をあげて笑いたかった。離陸はすばらしくスムーズだった。落ち着いて周りの話を聴いていると、同乗の男性達はパイロットらしい。その一人が言った。 「この人うまいよ」 私が褒められたように、嬉しかった。 「この人ステキね」 女性が言った。私は小声でつぶやいた。 「うちのおばぁちゃんもステキだけどね」 驚いた顔で女性が振り返った。少し焦って口元に手をあてた私は言った。 「三十年近く前、うちの祖母は着物でこの島に来たんです。なかなかステキでしょ?」
|
|
|